新型出生前診断は一般的には35歳以上とされていますが、中には年齢制限がない検査もあり受けられる年代は20代でも可能です。
ただ、30代になると検査を受けることを勧めることが多く、これは母体の年齢ごとの陽性的中率に関係してます。
13トリソミーは13番の染色体が3本になる異常ですが、30歳だと4.4%・35歳で10.4%・40歳で30.0%です。
18トリソミーだと30歳で10.7%・35歳で22.9%・40歳で51.9%、21トリソミーは30歳で61.3%・35歳で79.9%・40歳で93.7%もなります。
どの染色体異常でも年齢が上がるほど陽性的中立も高くなり、陽性的中率が下がると本来は陰性でも陽性という結果が出る「偽陽性」が出る確率が上がります。
検査を高い精度で実施するため何歳から新型出生前診断を受けられるかの基準は、原則的に35歳以上とされてます。
年齢に関係なく検査をしたい人もいるため、何歳からでも可能なNIPTのニーズもあります。
まだ生まれる前の赤ちゃんが、なにか重大な病気を持っていないかどうか調べる検査を、出生前診断といいます。
この出生前診断にはいろいろな種類があり、最近では「新型出生前診断」と呼ばれる検査が登場しています。
この検査は出生前診断として一般的な方法である羊水検査にくらべ、リスクが少ないのが特徴といわれていますが、この検査はいつから日本でも受けられるようになったのでしょうか。
出生前診断自体は1960年代の後半に実用化されて以来、さまざまな技術革新を経て現在にいたります。
そのなかで誕生した新型出生前診断は、2011年からアメリカで実施されるようになりました。
これを受けて日本でも、2012年から日本産科婦人科学会や日本医学会が検査体制に関する議論を重ねてきました。
その結果、2013年の4月から日本でも新型出生前診断を受けることが可能になったのです。
日本での実施開始から約4年間で、約5万1千組の夫婦がこの新型出生前診断を受けたといわれています。